idea factory from newspaper 2003 6 27

税制改革(tax reform)
 税制改革は、いつの時代も必要なことで、
時代の変化が激しい場合は、
3年ごとに、税制の見直しをすることは適切なことです。
 しかし、今回の税制改革の提案には、
あきれて見ている人が多いでしょう。
なぜなら、この提案は、子供の論理そのものであるからです。
税収の確保が困難になったから、税率を上げろということは、
子供がよく、主張します。
子供は、よく小遣いを上げろと言うでしょう。
しかし、その理由を詳しく聞いてみると、
なんのことはない、携帯電話の通話料が増えて、
小遣いの範囲内で、やり繰りができなくなったので、
小遣いを上げてもらい、小遣いの収支の改善を図りたい。
これが、子供の言い分であった。
一見、理論は整然としているが、
この子供の主張を、素直に受け入れる親はいない。
これが、国家レベルの話になると、
なぜ、わからなくなってしまうのか。
 いくら、税率を上げても、大規模な行政改革をしないと、
鍋の底に穴が空いているようなものだから、
また、小遣いが足りなくなる。
 国の組織をよく見てみれば、すぐわかるでしょう。
無駄な省庁や、無駄な公社公団が山ほど、ある。
これらは、木造住宅に住み着いたシロアリのようなもので、
いくら、住宅をリフォームをしたところで、
結局、家は倒れるのです。
 企業は、リストラが終わりつつあるのに、
国の省庁や、公社公団のリストラは、これから始まるのです。
企業に比べて、5年以上遅れているのです。
税制改革を言う前に、国の組織のリストラを始めることが先でしょう。
国の組織のリストラについて言えば、まったく始めていないのです。

電線LAN(electric wire LAN)
 家の中に配線してある電線を使って、インターネットをするというのは、
以前から、アメリカでは、よく提案されていました。
この方法が、現実的な方法だと思います。
家の中の至る所に、LANケーブルを引くのは、部屋の美観を損ねます。
また、家の中に、無線LANルーターを設置する方法も、
セキュリティーの問題を解決する必要があります。
無線LANルーターで、家の中に電波を飛ばすと、
盗聴の恐れがあります。
携帯電話が盗聴できるのと同じです。
だから、重要な打ち合わせは、携帯電話は使わないで、
有線の暗号化された電話機を使用するのは、当然なのです。
街の至る所にある公衆電話が、一番、安全です。
全部の公衆電話に盗聴器をつけるわけには、いかないからです。
日本ではないでしょうが、情報機関による盗聴がありえます。
また、ライバル企業による盗聴、これもあるでしょう。
盗聴マニアによる盗聴、日本では、これが多いでしょう。
だから、無線による通信は、暗号技術を使って、
暗号化する必要があるのです。
あるいは、山と言えば、川と答えるように、
別の暗号方法も考えられます。

東西格差(east-west economic disparity)
 旧東ドイツ地域と旧西ドイツ地域の経済格差が問題になっているが、
この問題は、そっくりEUの問題にも当てはまる。
EUが、東へ拡大した時にも、同じ問題が起るでしょう。 

イラク再建(Iraq, nation-building)
 イラクの今の状況は、室町幕府の崩壊後の日本と同じような状態です。
あの時は、織田信長という強力なリーダーがでて、日本をまとめました。
しかし、織田信長は、性格的には、フセインと似ている部分が多い。
これでは、また元に戻ってしまう。
各部族の対立や、各宗派の対立、各民族の対立が激しいのならば、
イラクを連邦国家にするしかないでしょう。
中央政府は、外交と軍事のみに専念し、
これ以外は、すべて、州政府が行なうという制度にしないと、
混乱は、収まらないでしょう。